テスタメントについてどうしても気になることがある。ずばり、ギアの紋章は奴の身体のどこにあるのかってことだ。 そんなことを考えるのは俺だけか?違うだろ、テメェも興味があるんじゃねえか? ギアの紋章は俺やジャスティスのような上級ギアにしか無えという説もある。確かに奴は最初は中級以下のギアだったからな。 説得力のある話だが却下だ。理由?それじゃ面白くないからだ。第一話が終わっちまうじゃねえか。 想像してみな、奴の白い肌の上にくっきりと浮かぶ紅い紋章・・・。 ちょっとぞくっとするだろう? だから、奴にはギアの紋章があるってことにしとこうぜ。 で、場所だ。 俺にはヘッドギア、紗夢には烏龍茶缶、アクセルにはバンダナ。とくればテスタメントに外せないものは何だ?首輪だ。 のけぞった白い喉元に紅い紋章・・・そそられる光景じゃねぇか。 だがちいと大きさがな・・・あの首輪じゃ小さすぎてうまく隠れないんじゃないか? 技術開発が進んで、奴のときには紋章の矮小化が可能になったんじゃないかって? うるせえな、俺は美意識の話をしてるんだよ。 右手の甲か左の二の腕って説もあったな。悪くねえな、いかすじゃねえか。 ただ手袋してる奴らが多いからなあ、手の甲に秘密が隠れてるってのはちっとインパクトに欠けるか? 二の腕の方は、俺の好みで言うともう少し手袋が長かったらベストだな。 ベタだとは思うがやっぱり胸か? あの水着みてえなチューブトップをひっぺがすと心臓の位置にあるってのはどうだい? 奴の心臓が人間と同じ位置にあるとしてだが・・・。 いや、どうせ胸なら素直に正中線上か?正中線の上ってのは基本的に性感帯なんじゃなかったっけか? どっちにせよあのチューブトップはいつかひっぺがしてやろうとは思っているけどな。 その線でいったら背中も悪かねぇな。 色気を追求するなら左腿の内側ってのはどうだ?右腿は見えてるが意外に左腿は見えてねぇんだ。 見えそうで見えない、戦闘中もつい気になって目がそこに・・・・・ ・・・・・いやだめだ。健全な青少年ゲーマーのためにいくらなんでもそりゃマズイだろう。 と、肝心なことを忘れてた。 ギアの紋章ってのはただの飾りじゃねえんだよ。あれはギア細胞の活性化にかかわりがあって、だからこそ俺もギア細胞抑制装置のヘッドギアをつけている。 隠すだけならこんな重たいヘッドギアじゃなくてバンダナだっていい理屈だからな。 テスタメントがギアにされたのは俺の時から数えてざっと100年後。 その間に抑制装置の軽量化が進んだとしても、まさか布や革のような形状にまではなってはいまい。 だがなあ・・・奴の身につけている物で俺のヘッドギアに準ずる金属様のものなんて・・・ !! あるじゃないか。たったひとつ。 設定にわざわざメタルと書かれ、一部ファンの失笑と一部ファンの妄想を呼んだ物が・・・! 袋医者にあのヘヴィな技をくらったときの奴の台詞は何だった? 「私の秘密に近づくな」だ! 秘密ってのは奴が●●●●だってことじゃなくて・・・・・・・・・・・ こいつは−俺の役目だ。俺は全てのギアをぶち殺すと俺自身に誓ったからな。 テスタメントが禁呪を使った人間ではなく、間違いなくギアだということを確かめるんだ。 それには奴のギアの紋章をこの目で確認するのが第一ってもんだ。 今夜、奴がギアである証拠を確認しに行ってくる。 それだけだ、断じて他意はない、断じて。 |
終 |